従来食品に模様や文字を書く場合は職人が手書きする、焼きゴテなどを使うといった方法がとられていましたが、専門性が高く、細かい描画は難しかったり、時間がかかるなどのデメリットがありました。しかし、フードプリンターならかんたんに細かな模様や文字を印刷できます。今回はそんなフードプリンターの使い方について紹介します。
フードプリンター利用の流れ
フードプリンターを利用する場合、どのような準備が必要なのでしょうか。利用までの流れについて解説します。
使用方法にあったフードプリンターを用意する
フードプリンターといってもさまざまな機種があります。使用用途にあっている機種を選びましょう。
工場の生産ラインに設置でき、ベルトコンベアと組み込むことで大量の印刷が可能になる製品、専用ソフトやイラストソフト、ワード、エクセルなどを使った印刷ができる製品、コンパクトな製品などがあります。
またスマートフォンから印刷できる製品、パソコンと接続する製品があるため、状況に応じて選びましょう。パソコンやフードプリンターを設置するスペースも確保しなくてはなりません。
利用の流れ
フードプリンターで印刷する場合、データを読み込む必要があります。スマートフォンやパソコンにJPEGかPNGファイルに変換した画像を取りこみましょう。可食インクは食べられるもので構成されているため、思ったような色あいにならないこともあります。サンプルを作成して、必ず色味をチェックするようにしましょう。
つぎに、印刷する食品が印刷に適しているかどうか確認が必要です。水分を含んでいないか、食品の色が黒に近くないか、表面が吸水性を持っているか、でこぼこしていないかなどチェックしましょう。
完了したら、印刷スタートです。印刷トレーに食品を置いて印刷を行います。印刷した商品は個包装する、冷凍する、すぐに販売するなど食品によって取り扱いが異なります。印刷したあとに変色したりにじんだりすることもあるため、問題ないかどうか様子をチェックするようにしましょう。
フードプリントを成功させるコツ
紙に印刷する場合と異なり、食品に印刷する場合うまくいかない場合もあるでしょう。フードプリンターをうまく活用するコツについて解説します。
設定をしっかり確認する
きれいに印刷できない場合、印刷設定が間違っている可能性があります。設定を間違ったまま大量に食品に印刷してしまうと多量の食品ロスを生んでしまう可能性があります。印刷前に少量の食品に試し刷りして、正しく印刷できているか確認しましょう。また、事前にテスト印刷を行う、プレビュー画面で印刷結果を確認するなどしてチェックを行いましょう。
フードプリンターに不具合がないか確認する
機械自体に不具合が生じている場合、うまくインクが乗らなかったり、絵柄がずれてしまったりすることがあります。ローラー部分に異常がある、セットする部分のパーツが破損しているなどという場合は正しくプリントされない可能性があります。不具合がないか事前に確認する、定期的にメンテナンスを行うなどの対処を行いましょう。
使いやすいフードプリンターを導入する
印刷データの作成がしやすいかどうか、導入時に確認しておきましょう。専用のソフトウェアがある場合、使いこなせるかチェックしましょう。求めるデザインが再現できるか、短時間でデザインを作成できるかなどを確認してから製品の導入を行うのがおすすめです。専用のソフトウェアやパソコンを使うのが苦手という場合はスマートフォンアプリを使って印刷できる製品を選ぶとよいでしょう。
まとめ
フードプリンターは手作業では再現が難しい、細かな表現がスピーディーに印刷できる食品用のプリンターです。今まで手作業で字や絵を書くのに時間がかかっていた場合や大量に食品に印刷したい場合はフードプリンターを導入してみてはいかがでしょうか。フードプリンターはパソコンを使うものからスマートフォンを使ってかんたんに操作できるものまでさまざまなものがあります。要望にあった印刷ができるかどうか、使いこなせるかどうかなどを確認したうえで導入しましょう。